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03 It's challenge!  「チャレンジ:建築家への依頼」

2006.10.11
「3回目で、ようやく思い通りの家を建てることができる」なんて話をよく聞きました。
1回目に建てた ( 買った ) 家で不満に思うことを反映して2回目を、
さらにその不満を反映して3回目、
それでようやく、自分が思うとおりの家が出来るって言うんですね。
若い頃に建売を買い、しばらくしてそれを大幅に改築し、
定年を前に建て直しをして、ようやく思い通りの家になったって言ってましたから。
でも、高度成長期にちょうどリンクした父の世代や、
1990年頃のバブル時代にうまい具合にリンクできたちょっと上の世代ならともかく、
今の時代、普通にサラリーマンしていたんじゃ、3回も家を建てられませんよね。
7〜8年前、家を建てよう、と思ったとき、
パソコンで定年までの家計をシミュレーションしてみたんですが、愕然としました。
1回勝負するしかないんですね、我々の世代。
となれば、建売なんか買ってる場合じゃない。
ハウジングメーカも、細かい部分のコダワリには対応しきれない、こだわると大幅なコスト増になる。
建築家にお願いするしかないってことがわかりました。
さらに我が家の場合、思わず笑っちゃうほど少ない予算で、
壮大なる野望を実現せん ( 笑 ) 、という点でも、建築家しか道はありません。
作風から選んだ数名の建築家にお会いし、山嵜さんにお願いすることになったのですが、
正直なところ、作風では、山嵜さんは2番目でした ( ごめんなさい、山嵜さん ) 。
でも、人間的な面で、山嵜さんがダントツの1番だったので、山嵜さんにお願いしたのでありました。
人間的な面?
まず第一には、相性です。
建築家との付き合いは家を建てるまでではなく、その後も続きますよね。
しかも、家を建てるまでの間は、半年以上、しょっちゅう顔を突き合わせて話をするわけですから、
相性が良くないと、言いたいことも言えないですからね。
初めてお会いしたときから、緊張もせず、遠慮せずに言いたいことが言えそうだな、と感じました。
第二には、こだわりの人、ということです。
建築家は皆さん、こだわりの人だとは思うんですけど、
ワタシ自身、いろいろなことにこだわるタイプなので、山嵜さんのこだわり方、いいなぁって思ったんです。
こだわるってのは、細かいことをチマチマと、というイメージありますけど、
そうじゃなくって、一つの事を決めるのに、いろいろ、あれこれと考え、調べて、
「これこれこうだから、こうする」って、根拠のある選択をすることだと思うんですよね。
その、こだわり抜く姿勢が気に入ったんです。
第三は、いたずらしそうな目、です ( 笑 ) 。
これは、最初にお会いしたときには気がついていなかったんですが、しばらくして気がついたことです。
いたずら、といっても、ふざけたことをするわけでなく、
何か面白いこと、大胆なことを思いついたときに、そういう目、してるんですよね。
実際、我が家ができるまでに、その目を何回も目撃しました。
でも、そのおかげで、楽しい家が、出来ちゃったんですよねぇ。
第四は、コストに関する考え方です。
壮大なる野望を持つ我が家ですから、建築家の方とお会いしたときに、
必ず、限られた予算で野望を実現する方法についてお聞きしました。
それぞれ、ローコスト住宅が得意、という建築家に何人かお会いしたんですが、
皆さん考え方が違うんですよね。
ただ、他の建築家の方は、無駄を極力なくす、部材を減らす、という
マイナス方向、野望がしぼむ方向の考え方だったのですが、
山嵜さんだけは違いました。
とにかく、ドンガラだけは、今できるだけ大きく作りましょう。
コストを抑えて大きく作る手法はこちらで考えますから。
大きく作っておけば、お子さんが成長したり家族構成が変わったりしても、
部屋を区切ればいいんだから、増改築するよりお金もかかんないでしょ?と。
夢がしぼみかけていた我が家は、その一言を聞いて、どんなに勇気付けられたことか。
頃、TVや雑誌媒体に露出する機会も増えて、建築家に依頼するということが、
かなり一般的になったようではありますが、
周りからは、「思い切ったねー」、「勇気あるねー」ってよく言われます。
確かに、建築家に依頼するということは、勇気が要りました。
我が家にとっては大きなチャレンジではありました。
でも、実際に山嵜雅雄建築研究室にお願いして出来上がった家に住んでみて、
チャレンジした甲斐があった、間違いなかった!!!と確信している今日この頃です。
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